当社は、自社開発の工場稼働監視システム「Factory Monitor」を社内に導入しました。

本システムは、製造現場の課題やニーズを熟知した当社のエンジニアが企画・設計・開発を行った完全内製のクラウドシステムです。工場内の各機械の稼働状況・生産実績をリアルタイムに収集し、一元的に見える化することで、生産性向上と意思決定の迅速化を実現します。

Factory Monitor 稼働率分析画面
稼働率分析画面。日別出来高のヒートマップと、時間別稼働率のタイムラインを機械ごとに並べて表示し、工場全体の稼働状況を一望できます。

主な機能

稼働リアルタイム監視 — 各機械の運転状態(RUN / STOP / ALARM / 非常停止)をダッシュボード上にリアルタイム表示します。異常発生時には即座に把握でき、迅速な対応が可能です。

生産実績の自動集計 — 5分ごとに生産数と稼働時間を自動記録し、日別・時間別の出来高や稼働率を可視化します。作業日報の手書き集計に頼らない、正確な実績把握を実現します。

作業者別の生産管理 — 作業者ごとの生産数・稼働時間を自動集計し、シフト単位での実績把握が行えます。

キントーン連携による生産計画 — 受注データをキントーンから自動取得し、機械への割当・計画最適化まで一貫して行えます。分納データの日別・製品別集計にも対応しています。

停止理由の記録・分析 — 機械停止時に理由を記録し、停止要因の傾向分析を可能にすることで、改善活動の起点となるデータを蓄積します。

プローブ計測データ収集・SPC — CNC機のプローブ計測値を自動収集し、工程能力指数(Cp・Cpk)や管理限界、ヒストグラムを自動算出。加工精度の推移を統計的に管理できます。

Factory Monitor 品質管理 SPC 画面
品質管理(SPC)画面。プローブ計測値の時系列グラフ・ヒストグラム・工程能力指数(Cp・Cpk)を自動算出し、加工精度を統計的に管理します。

対応設備と収集方式

FANUC 制御の CNC 機には FOCAS 通信により運転状態・生産数を直接取得し、エスコマチック等のカム式自動盤には Raspberry Pi をセンサーゲートウェイとして接続することで、新旧あらゆる設備からのデータ収集を実現しました。社内の幅広い設備構成に柔軟に対応できる構成となっています。

自社開発の強み

本システムは外部ベンダーに頼らず、当社が独自に開発しました。製造現場で実際に発生する課題を起点に設計しているため、現場の業務フローに最適化されています。ネットワーク不安定時でもデータ欠損が発生しないローカルキュー方式の採用など、町工場の現実的な運用環境を前提とした堅牢な設計としています。今後も現場の声を反映しながら、迅速に機能追加・改善を続けてまいります。

導入の効果

本システムの導入により、従来は作業者の記憶や手書き日報に頼っていた稼働実績の把握が、リアルタイム・自動で行えるようになりました。稼働率改善の根拠データの蓄積、適切な納期回答、ボトルネック工程の特定など、データに基づいた製造マネジメントが可能となっています。

当社は今後も、AI・DX を活用した製造プロセスの改善に積極的に取り組んでまいります。